長年、外科医としてがん患者と接してきて、がん患者一人一人に聞き取りをおこなってきました。
その結果、がん患者には、ある特徴があることに気づきました。
それは、それまでの生き方とがんの発症部位に関連があるという衝撃的な事実でした。
これまでの科学的ながん診断では見落とされてきた「生き方そのもの」が、がんという病気について、とても重要であることがわかったのです。
がんという病気が人の体の中に生じるのは、ある日突然起きるわけではありません。
長い期間をかけて、なにかしらの刺激を受けて、がんは作られていきます。
がんになりやすい傾向があるとわかることで、毎日の生活を変えていくという対応が可能となります。
本講座では具体的な例として、大腸がんになりやすい人の共通の特徴・生き方の傾向について解説します。
がん治療において、がん患者は医者からの説明を受けて、がんに対する恐怖を抱き、医者の勧める治療法をおこなうのがこれまででした。
がん患者は「自分はがんの専門家ではないから医者の言うことに従おう」と考えるのが常でした。
しかし、がんの発症において、これまでの自分自身の生き方が重要な要因だと考えたなら、自分の人生の専門家は自分自身であることがわかるはずです。
がん診断をする医者が、科学的な診断の際に注目していないことを、自分自身が知っているからです。
「自分のライフスタイルを変えないで、病気だけ治していこう」という考えをやめたほうがよい、自分の人生を見つめなおすことで、病気自体がもつ意味を知ることができる。
それが「長所半分短所半分」という考え方につながります。
本講座を受講することで、がんと人生の関わりについて学ぶことができ、病気に対してどのような姿勢でいるべきなのかを知ることができます。
土橋 重隆(つちはし しげたか) 先生
ツチハシクリニック、外科医、医学博士
食道静脈瘤内視鏡的栓塞療法(1981年~)、腹腔鏡下胆嚢摘出術(1991年~)などの先端医療を多数経験。西洋医学の長所、短所を熟知したのち2000年より帯津三敬病院にてガンに対する統合医療を経験。統合医療の現実を知り独自のやり方で病気の本質を追求するようになる。”病気は排除すべきもの”という従来の科学的思考から自らの臨床経験に基づき“病気にも意味と価値がある”という哲学的思考に推移する。
著書に「ガンをつくる心、治すこころ」(主婦と生活社)、「ガンを超える生き方」(徳間書店)、「病気になる人、ならない人」(ソフトバンククリエイティブ)、「突き抜ける生き方」(あ・うん)、「50歳を超えてもガンにならない生き方」(講談社)、「生きる。死ぬ。」(ディスカバー21)などがある。