今回のテーマは、「資産・負債・資本」について。貸借対照表では簿記の基本となる部分なので、しっかりと理解する必要があります。
負債はその言葉から「借りたお金・マイナスの財産」とわかりやすいかもしれませんが、資産と資本はいかがでしょう。同じ「資」がつくので似たものと思っている方が多いと思います。それに加えて日本には「資金」という言葉まであります。あなたは正確にこの違いを説明することができますか。もし曖昧な部分があるのなら、この機会に勉強し直してみませんか。
例えば「資本」は商売で儲かったお金でも借りてきたお金でもありません。会社を経営する上で一番えらいのは社長と思われているかもしれませんが、実は資本金を出している株主こそが力を持っているのです。経営者がいくら稼いでもクビと言われればそれまで。それくらい「血の通ったお金」が資本なのです。だからこそ、知っている感覚では危険です。疑問点がないように学びましょう。
驚かれる方も多いかもしれませんが、航空会社なのに、飛行機を持っていなくても経営はできます。リースという方法です。最近は、事務所だけでなく機械や車などを「リース」で運営し、すぐに仕事を始める会社が増えているのです。資産と負債という切り口から見ると、どのようなメリットがあるか、動画をチェックしましょう。
また、帳簿に載らない取引があることをご存知でしょうか。その場で貸し借りが相殺され、最後の数字だけが資本に計上される「デリバティブズ」取引が世界的に増えています。現在の資本主義だからこそできるこの取引ですが、会社の経営状態を判断する上で、とても大きなリスクを抱えています。資産、負債、資本を学べば会社経営の本質が見えてきます。是非この機会に簿記の基礎を学びましょう
藤原 直哉(ふじわら なおや) 先生
経済アナリスト 株式会社あえるば 取締役会長
特定非営利活動法人日本再生プログラム推進フォーラム 理事長
独立系シンクタンクとして「経済」「政治」「国際情勢」「組織のリーダーシップ」に関する独自の分析を行っているほか、小田原市および長野県南信濃遠山郷に拠点を構え、ロハス体験学校の主催、コンサルティング、社内教育、講演、執筆活動を行っている。
また、藤原直哉が執筆する「ワールドレポート」を毎週発行。その他、社会人学校「藤原学校」を東京で月2回開催し、全国各地で「藤原塾」も開催している。
さらにNHKラジオ第一放送の「ビジネス展望」、山口放送ラジオの「情報ダブルクリック」にレギュラー出演、NHK文化センター青山教室では「世界の中の日本経済」というタイトルで時局分析を行っている。
このほか以下の職責を兼務している。
・渋谷ソーホーバレーコモンズ(SVC)推進協議会会長
・有限責任事業組合藤原KAIZEN研究会顧問
・ワシントン大学経営大学院名誉卒業生
・ワシントン大学経営大学院キー・パートナー
株式会社あえるば
URL:http://fujiwara.aeruba.co.jp