すべての人が障害の有無によって分け隔てられることなく、
互いを尊重しながら共生する社会を実現しようと、
今年4月に「障害者差別解消法」が施行されました。
これによって、障害を理由とする差別の解消を推進すべく、
合理的配慮を提供するよう、行政には義務付けられ、
民間には努力するよう求められています。
ここで出てくる「合理的配慮」とは、一体どんな内容を指すのでしょうか。
本セミナーの講師は、ユニバーサルデザインの啓発を進めている鈴木ひとみ先生。
鈴木先生は、障害を持つ以前より「もっと成長した生き方をしたい」を信念に、
聞いた人が元気になると評判の人気講師です。
鈴木先生の実体験やフィールドワークを通して、
合理的配慮とは何かについて考えます。
合理的配慮を理解する上で、バリアフリーとユニバーサルデザインについて
正しく知っておく必要があります。どちらも耳にするようになって久しいですが、
あなたはこの2つの違いを説明することができるでしょうか。
バリアフリーとは、障害者や高齢者などに配慮されたもので、
これに加えて一般の人もカバーするように考えられたのがユニバーサルデザインです。
こう聞いても、いまいちピンと来ないかもしれませんが、
私たちの周囲に意外と多く存在しています。
鈴木先生がその事例を写真でわかりやすく説明してくれますので、
ぜひ、チェックしてください。
耳の不自由な聴覚障害の人と出会ったら、
どのようにコミュニケ―ションをとろうとしますか。
手話ができると良いのでしょうが、誰もが習得しているわけではありません。
そうなると、唇の動きで話を理解する読唇術や読話術で
会話を試みることになりますが、なかなか難しいことも多いようです。
例えば「冷蔵庫からタマゴを取ってきてほしい」と伝えても、
聴覚障害の人にとって「タマゴ」は「タバコ」や「ナマコ」と
同じ口の動きなので、前後の会話から正しい言葉を推測する必要があるのです。
鈴木先生は、これがかなり負担になってしまうと話します。
では、障害を持つ人にストレスをかけず、スムーズに会話を楽しむには
どうしたら良いのでしょうか。本セミナーでは、障害の有無に関わらず、
誰もが心地よく暮らせる社会の実現のために、どのような日本を目指すべきか
についても深く考えていきます。
鈴木ひとみ(すずき ひとみ) 先生
UD(ユニバーサルデザイン啓発講師)
1962年、大阪に生まれる。「’82ミスインターナショナル準日本代表」
ミス・ネーションズ世界大会でミスエレガンスに選出。
ファッションモデルとして活躍中、交通事故で頚髄を損傷。
著書が『車椅子の花嫁』と題してドラマ化。23%の視聴率。2度の再放送。
現在は、講演や企業のユニバーサルデザイン商品の開発、
NHK障害福祉賞審査員。
共存・共栄のバリアフリーな社会を目指して精力的に活動中。
パラリンピック射撃日本代表。
「徹子の部屋」「クイズ$ミリオネア」「アンビリバボー」「笑ってこらえて」他、出演。
著書は、 『命をくれたキス』(小学館)日本の他、中国・韓国でも翻訳されている
『一年遅れのウェディングベル』(日本テレビ出版)
『気分は愛のスピードランナー』(日本テレビ出版)
鈴木ひとみホームページ
URL:http://www.h2.dion.ne.jp/~hitomi-s/