気持ちが重い、悩みが尽きない、悲しみが晴れないなど、心になんらかの不安を抱える方は多いと思います。皆さんは読書を通して問題を解決し、癒しが得られる「読書療法」という治療法をご存知でしょうか。解説するのは、自身もうつ病に悩み、本を読むことでその闇から抜け出した経験を持つ日本読書療法学会の寺田 真理子会長。小説や自己啓発、漫画にいたるまで、あらゆる種類の本を読み、病気を治療した経験があります。
読書療法の歴史は古く、古代ギリシャの図書館のドアには、「魂の癒しの場所」と記されていたといいます。本を読むことで、「知識を得る以外の効果」を見出していたということです。日本ではまだ馴染みのない療法かもしれませんが、アメリカの図書館司書はその人の悩みに対して、オススメの本を紹介するそうです。この事例からも、読書をすることで心を治療するという方法は海外では一般的と言えます。
本を通して前向きになりたい方、身内に悩んでいる人がいる方、本を贈りたいと考えている方に特に学んでいただきたい講座です。
読書を通して行う治療プログラム、読書療法。実際にどのような本を読むと良いのでしょう。フィクションに歴史書、自己啓発に絵本に至るまで本には様々なジャンルがあります。どれを読んでも効果が得られるというわけではなく、膨大な本の中からオススメの一冊を導くには、知識や経験が必要となります。この講座では読書療法を台頭する人物をはじめ、押さえておきたい著名な書籍をご紹介します。フィクションやセルフヘルプ本の場合など、読書療法の適用についても解説するため、これから始めようと思っている方にぴったりの講座です。
うつ病に悩む方、パートナーを亡くして悲しみの中にいる方、愛する子どもに先立たれた方など、具体的な症状に合わせた本もご紹介します。心の悩みを読書で治療してみませんか。医療関係者をはじめ、教育者、カウンセラーにも是非受けていただきたい内容です。
寺田 真理子(てらだ まりこ) 先生
日本読書療法学会会長
(日本読書療法学会:http://www.bibliotherapy.jp/)
パーソンセンタードケア研究会講師
(パーソンセンタードケア研究会: http://www.clc-japan.com/pcc/)
日本メンタルヘルス協会公認心理カウンセラー
長崎県出身。幼少時より南米諸国に滞在。東京大学法学部卒業。
多数の外資系企業での通訳を経て、現在は講演、執筆、翻訳活動。
読書によってうつから回復した経験を体系化して日本読書療法学会を設立し、国際的に活動中。
また、うつの体験を通して共感した認知症について、著書や訳書、全国各地での講演活動を通じてパーソンセンタードケアの普及に力を入れている。
介護施設や病院の研修、介護・福祉関連団体主催セミナーの講演で多数の実績があり、心理カウンセラーとしての知識を生かした内容が高く評価されている。
仏教を松原泰道老師に、万葉集や枕草子、徒然草などの古典を清川妙氏に師事。
著書:『うつの世界にさよならする100冊の本』(SBクリエイティブ)
『日日是幸日』(CLC)
『パーソンセンタードケア講座』(CLC)
訳書:『認知症の介護のために知っておきたい大切なこと』(Bricolage)
『リーダーのためのパーソンセンタードケア』(CLC)
『介護職のための実践!パーソンセンタードケア』(筒井書房)
『私の声が聞こえますか』(雲母書房)
『パーソンセンタードケアで考える認知症ケアの倫理』(クリエイツかもがわ)
『認知症を乗り越えて生きる』(クリエイツかもがわ)
『なにか、わたしにできることは?』(西村書店)
『虹色のコーラス』(西村書店)
『ありがとう 愛を!』(中央法規出版)